森永製菓とココアホライズンが、どのようにして環境保護に貢献しているか、森永製菓株式会社、執行役員マーケティング本部戦略企画部長、大橋啓祐氏にお話を伺いました。
森永製菓とは、どのような会社で、注目すべき点はどんなところでしょうか?
森永製菓は1899年に森永太一郎により創業されました。貧しく恵まれない幼少期を過ごした森永太一郎は、陶器を販売するために米国に渡りますが、販売は全く不振に終わり、その失望の中で食べた西洋菓子の美味しさに驚きます。日本の子どもたちにも美味しく栄養のある西洋菓子を食べさせたいとの想いで日本で西洋菓子事業を起こし、1918年に日本で初めてカカオ豆からの一貫製造によるミルクチョコレートを発売しました。創業者の意志を継ぎ、私たちは、日本の子どもたちの心身の健康に貢献するための事業を120年を超えて継続しています。
森永製菓にとってサステナビリティーはなぜ重要なのか、またそのためにどのような課題がありましたか?
⼈類が⽣存し続けるための基盤である地球環境の変化を考慮し、私たちは心の健康、身体の健康に加え環境の健康も極めて重要と考えています。私たちは2021年5月、2030ビジョンを定め、『顧客・従業員・社会に、心の健康、体の健康、環境の健康の3つの価値を提供し続ける企業になることを目指す』としました。地球環境への負荷を軽減しながら継続して事業を行うために、原材料の調達から顧客の手元に商品が届くまでの全ての工程でサステナブルな取組が重要と考えています。特にカカオ豆は生育環境・労働・取引という点で課題の多い農作物です
ココアホライズンと提携した理由をお聞かせください。また会社/ブランドにどのような利益をもたらしていますか?
私たちは2008年より、チョコレートの売上の一部を民間団体へ寄付し、ガーナやカメルーン等カカオ生産国の子どもたちの教育支援やカカオ農家の自立支援等を継続して行っています。事業を通してより社会に、地球に貢献が必要と考えていた際に、バリーカレボージャパンのパスカル社長より『生産者も、消費者も、地球もハッピーになれるチョコレートがありますよ』とココアホライズンのご提案を頂きました。
2020年9月に原料のカカオ豆に「ココアホライズン認証カカオ」を採用し、また、包装材料を環境に配慮した素材を中心にリニューアルした「小枝」チョコレートを発売し、強力なプロモーションを展開しています。主力製品である「小枝<ミルク>」は2020年9月より移動年計で毎月10%増で伸長しています。
森永製菓の次の展開をお聞かせください。
心の健康から体の健康へと進化し、環境の健康に貢献することが大切だと考えています。私たちは、2030年ビジョンで定めた「顧客・従業員・社会に、心の健康、体の健康、環境の健康の3つの価値を提供し続ける企業を目指します。そのため、2025年までに100%持続可能なカカオ豆を調達し、ココアホライズン財団やその他の持続可能なカカオプログラムと提携します。また、2023年までに、すべてのパーム油を持続可能な原料に切り替えてまいります。また、今後一層お客様の健康的な食生活の意識にお応えするために、チョコレートのようなスイーツでも、砂糖使用量の低減や、栄養成分を付加なども検討し、商品価値を高めてまいります。
お客様のブランドづくりをサポートするために
ココアホライズン財団を通じて、ブランドづくりをサポートし、カカオ生産者のコミュニティや環境に良いインパクトを与えることができます。サステナブルなサプライチェーンに投資し、その取り組みを発信することで、ブランドを差別化し、生活者のニーズに応えます。